初めての相続相談で
大切にしていること
「何を話せばいいんだろう」「どこまで話していいんだろう」——そういった不安を抱えながら来てくださることが多いです。
だからこそ、私が最初の相談で大切にしていることがあります。今日は、その話をします。
まず、話を聞くことから始める
初回の相談で、私が最も大切にしていることは「聞くこと」です。
相談に来てくださる方の多くは、「相続のことを誰かに話したい」という気持ちを持っています。でも、今まで話せる人がいなかった。税理士に行けば税金の話になる、不動産屋に行けば売却の話になる——「全部を話せる場所」がなかったのです。
だから私は、最初から答えを出そうとしません。まず、話してもらうことを大切にしています。
「何でも話してください。どこから話していただいても構いません。」
この一言から始まる相談が、私は一番好きです。相談者さんが話し始めたとき、その言葉の中に、本当に解決したい問題のヒントが隠れています。
「答え」より「理解」を優先する
相談者さんが話してくれる内容は、必ずしも整理されていません。時系列がバラバラだったり、感情が先に出てきたり、本筋とは関係ない話が混じっていたりする。
でも、私はそれでいいと思っています。むしろ、そういう「整理されていない話」の中にこそ、その人が本当に困っていることが見えてくるからです。
あるご相談者は、最初の1時間、家族との思い出話をずっとされていました。家系図の話をしていると、いつの間にか思い出話に変わっていってしまうのです。
その時、私はその話を聞くことにしました。なぜかというと、きちんと家系図の話に戻ってきてくれていたこと、そしてその話の中に「なぜこの人が相続のことを考え始めたか」「何をどう感じているか」という答えがあるように感じたからです。
親子の長い歴史の話です。いい思い出だけではありませんでした。兄弟姉妹とのひいきされていた記憶、ケンカ、不満の話も出てきました。
ある程度の時間が経った頃、その方はこう言いました。
「こんなに話したのは、初めてです。なんかすっきりしました。いろいろ言いましたけど、今は何をどうすればよいのかわからないのです、でも結局は家族なのでうまくやりたいんです。」
この最後の一言が、すべてだと思いました。相続対策の出発点は、制度でも節税でもなく、「家族とうまくやりたい」というシンプルな想いなのだと、改めて感じた瞬間でした。
答えを急ぐより、まず理解することが先です。理解が深まれば、対策は自然と見えてきます。
相談者のペースを大切にする
相続対策には、「早く進める方がいい」という側面があります。それは事実です。時間は、相続対策において大きな武器になります。
でも私は、相談者さんのペースを無視して「早く動きましょう」とは言いません。
なぜかというと、納得していない状態で進めた対策は、必ずどこかで止まるからです。
それぞれの家族には、それぞれのタイミングがあります。「まだ親に相続の話を切り出せない」「兄弟とうまくいっていないから難しい」「自分自身がまだ気持ちの整理がついていない」——そういった状況も含めて、そのまま受け止めることが大切だと思っています。
相談に来てくださった時点で、すでに「動き出した」のです。そのことに、まず敬意を持って接するようにしています。
整理されていない話の中に、本当の問題が隠れている
理解が深まれば、対策は自然と見えてくる
納得していない対策は、必ずどこかで止まる
まとめ
初めての相続相談で私が大切にしていることは、シンプルです。
話を聞く。理解する。ペースを合わせる。
それだけです。難しいことは何もありません。でも、この3つをきちんとやることが、その後の対策すべての土台になります。
「相談して良かった」と感じていただける最初の時間を、いつも大切にしています。
【大家さんの相続相談所】では、家族思いで家族のことを大切にしたい大家さんを全力でサポートします。相続について、まずは気軽に話してみませんか。




